UnBooks:ハーメルンのアンサイクロぺディアン
- むかしむかし、あるところにハーメルンという村がありました。
村人1「おい聞いたか?最近ウィキペディア症とかいう頭の固くなってしまう病気が流行っているらしいぞ」
村人2「どこで流行ってるのかしっかり出典を明記しつつ説明してくれ!じゃないと[要出典]貼るぞ!!誰かから聞いたとかとかならそれが誰で、どんな学術権威を持った人なのか言ってくれ!!」
村人1「おいおい、そんなカッカするなって。誰だっていいだろ。それは事実なんだから」
村人2「出典がないなら即時削除でいいな!!」
村人1「こいつすでに罹患してて、手遅れだった...」
村人3「見ろよこの記事。あああああああああ!だってよ!まじウケるぜ!!」
村人4「事実じゃないんだろ?だったらどんな事にも意味はない!」
村人3「そんなこと言わず読んで見ろよ、笑えるぜ」
村人4「なんだこの低俗な記事は、信じられない。ここまでクズな記事は初めてだ。もっと役に立つ記事を読めよ」
母村人「子、何を見ているの?」
子村人「この面白いサイトだよ」
母村人「何このサイト、嘘ばっかりじゃない」
子村人「でも面白いよ」
母村人「そんなこと関係ないわ。なんて悪質なデマサイトなの!訴えてやるわ!!」
ということでハーメルンの村人は頭の固くなってしまうウィキペディア症にかかっていた。彼らは固くなった頭を使って原因を調べ、ついに原因を見つけた。ウィキペディアンという生物が原因だったのだ。ウィキペディアンの弱点はユーモアのある笑えるものだった。しかし、その頃にはもう彼らの頭は完全に固くなりきってしまった。彼らはユーモアを失ってしまったのだ。ウィキペディア症の症状のひとつ、ユーモア欠乏症になってしまったのである。
さて、ハーメルンの人々はウィキペディアンに対抗できるユーモアの持ち主を探し、ついにアンサイクロぺディアンを見つけた。ハーメルンの人々は報酬と引き替えにウィキペディアンを倒してもらおうとした。アンサイクロぺディアンはこれを引き受けた。
アンサイクロぺディアン「喰らえ!!」
ウィキペディアン「アッハッハッハ!」
アンサイクロぺディアン「これはどうだ!!」
ウィキペディアン「と、遠すぎ!面白すぎ!!」
村人「何が面白いの?」
村人「さあ?」
アンサイクロぺディアン「とどめだ!!!!」
ウィキペディアン「ワッハッハッあべし!!!」
こうして、アンサイクロぺディアンはウィキペディアンを退治した、しかし、もうウィキペディア症にかかった村人を治すことはできなかった。
村人A「アンサイクロぺディアンに報酬払わないといけないのか?」
村人B「そういうことだな」
村人A「あんな奴に支払うなんて嫌だよ。そうだ、あいつのやったことをなかったことにできないか?」
村人B「いい考えだ、ついでに追放してしまおう!」
アンサイクロぺディアンは絶望した。彼は、唯一まだユーモアの理解できた子供達とともにハーメルンを旅立った。後にはユーモアをろくに理解できない大人だけが残ったのだった。