迷子
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おかあさんもおとうさんも居ない。一人だけ。百貨店で迷子(まいご)になった。私、どうすればいいの?
フロアにて[編集]
エスカレーターを上り下りして中を徘徊していると、私と同じくらいの子どもを連れたおばさんに尋ねられたの。
お名前はなんていうの? おうちはどこかな? お母さんとはどこではぐれちゃったか覚えてる?
ドアが開いて[編集]
一人で帰ることにした。歩いて。人通りの少ない国道で通り過ぎるはずの車が停まり、スモークのガラス窓が開いたの。
おじょうちゃん? ママはいないの? おじさんが車にのせてママのところへ連れて行ってあげるからね。
知らないところで[編集]
足がむくんでいた。赤いランプが付いた建物しか無い。仕方がないので中へ入ることにした。
未就学の女児を保護。こちら維基警察安西野派出所。整理番号は2008年9月第156号。どうぞ。
歩き疲れて[編集]
見たことも聞いたこともない文字が書いてある交差点。砂浜が見える。私はただただ走り、足を波しぶきに浸した。人の息すら聞こえない。
대상자를 확정했습니다.용모와 건강 상태는 모두 량호합니다.지금부터 위대한 동지에 의한 혁명 국가 건설을 위해 숭고한 임무를 수행합니다.
そして[編集]
誰もいない。頭がくらくらする。
私の横隔膜は突如としてけいれんを始めた。しゃっくりじゃないよ。笑ったの。もうどうでもいいの。もう仲良しなんかできっこない。
計画通りだね。迷子とは所詮僕の仮の状態。真の目的は―ふふ…楽しみだね…。
私はあたたかい布団の中にいた。
窓から差し込む柔らかい光の中、豆電球がぼんやりとまた異なる色の光を発している。部屋のドアが開いた。
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