翔んで埼玉
〜 腹痛を起こした埼玉県民 について、白鵬堂百美
翔んで埼玉(とんでさいたま)とは、魔夜峰央による日本の漫画作品である。実際に埼玉県所沢市に居住したことのある作者が、埼玉県の真の姿を描いたものである。
経緯[編集]
作者の魔夜は、当時連載していた『花とゆめ』編集長の勧めで出身地の新潟県から埼玉県所沢市に転居したが、埼玉県は想像を上回る未開の地であり、「新潟より東京に近いから都会だろう」と考えた魔夜の期待は見るも無残に打ち砕かれた。
また、当時一般的に流布していた埼玉県の情報とはかけ離れ、埼玉だけ時代から取り残されて文化のほぼすべてにおいて東京より100年以上は遅れており、東京では激しい埼玉差別が存在する始末であった。
魔夜はその後神奈川県横浜市に転居するが、その間極端な居住環境に強いストレスを感じ「どうしても埼玉の実情を世の中に伝えなければならない」との義憤に駆られ、1982年と1983年の2回に分けて漫画作品として世の中に送り出した。その作品が「翔んで埼玉」である。
その後魔夜が埼玉県生活に耐えかねて転居し、中途半端なまま放置されていたものの2016年に「この地方ディス漫画がひどい!」で取り上げられた事で一大ムーブメントを巻き起こす。その上実写映画化も決定したが、続きを描く気配は無い。
あらすじ[編集]
ある日、東京都内でも名門と評判の高い白鵬堂学院に転校生がやってきた。その名は麻実麗。容姿端麗で丸の内の大実業家の子息、アメリカ留学経験があって都会指数も高い麗は、たちまち人気者となる。
しかし麗は実は埼玉県民。実は東京では埼玉県民への差別がひどく、白鵬堂学院内でも埼玉県出身者は差別の対象となっているのだった。実は麗の父親は、麗を養子に出してまで東京人に仕立て、政界入りさせて東京の埼玉差別をなくそうと企んでいた。
麗は当初父親の言うことを無視していたが、東京のデパートに行った際、自らの家政婦が埼玉狩りに遭っているのを目の当たりにし、一旦埼玉に戻り、再び上京して埼玉解放連盟の初代リーダーとして活躍する。
主要登場人物[編集]
- 麻実麗(あさみ れい)
- 主人公。丸の内の麻実証券の子弟。2年間アメリカに留学。その後東京の名門校・白鵬堂学院に編入。クラスは3-A(都民の最上級クラス)。六本木に住んでいる。実は所沢出身で麻実家の養子。お高く留まった学園の雰囲気を嫌っている。東京には高校3年で初めて住んだので、埼玉差別を知らなかったが、埼玉狩りで自らの家政婦が摘発されているのを目の当たりにし、その後埼玉解放連盟の初代リーダーとして活躍する。
- 西園寺家
- 麗の実家。埼玉で一・二を争う大地主。埼玉差別に嫌気がさした麗の実父が、埼玉県民にしみついている肥料と豚小屋のにおいを消すために、麗を養子に出してアメリカに留学させた。埼玉県民は独特の匂いがあるらしく、敏感な人間はこれで埼玉県民をかぎ分ける。麗を東大から大蔵省、政界入りさせて埼玉差別をなくそうと企んでいる。
- 白鵬堂百美(はくほうどう ももみ)
- 白鵬堂学院理事長の孫。勉強・スポーツとも常にトップで、2年生時から自治会長を務める。埼玉出身者を迫害していたところを麻実に足蹴にされ、祖父に放校を申し出るが、麻実証券から多額の寄付金を受けていることを理由に断られる。勉強、スポーツのすべてで麗に負けて落ち込んでいたが、その際に麗にキスされて麗に好意を抱く。
- 階階堂進(かいかいどう すすむ)
- 自民党幹事長。政界の大物で、影の総理と言われる。田×角×の懐刀として知られる
- 田×角×(たばつ かくばつ)
- 表向きは東日本一の大都会・新潟の出身だが実はチャキチャキの江戸っ子。地方出身者を毛嫌いしている。現在は裁判で争っている。
- 埼玉デューク
- 埼玉県民でありながら埼玉くささをまったく持たず、身分証明証を持たずに東京を歩いていても疑われるどころか山の手に住む金持ちに間違われるほど。麗と同じく、埼玉県に対する差別をなくすことに情熱を燃やしていた。20年ほど前に行方をくらましたが今でも幻の伝説の人物。
- 警視庁第四課埼玉班(公安)
- 埼玉問題のスペシャリスト
- 埼玉県解放同盟
- 東京都民の不当な弾圧に対して団結して立ち上がる。代表は麗
紹介された文化[編集]
- 東京都民と埼玉県民の関係
- 昔でいえば貴族と平民、武士と農民。
- 生活
- つい10年ほど前までランプと囲炉裏で生活していた。最近になってやっと電気が通ったが、埼玉の村人はまだ電気のある生活に慣れておらず、日の出とともに起き、日没とともに寝る。
- 住居
- エアコン完備で夏は暖房・冬は冷房が効く。トイレは水洗式で、小川の上に厠が立っている。これでも近代的。
- 曜日
- 豚曜牛曜馬糞曜こえだめ曜…
- 農業
- せんばこきが現役。
- 新聞
- 嫌がらせで東京の1週間遅れ。
- 埼玉の新聞はデイリー埼玉。記事は牛が逃げ出したとかニワトリがケンカしたという内容ばかり。
- 手紙
- 埼玉から東京に出す手紙はすべて検閲される。
- 東京での住居
- 東京には十数ヶ所埼玉県民居住地がある。埼玉県民が身分を偽って都民のための高級マンションに住んでいると懲役10年となる。
- 交通
- タクシーはなく、牛車か馬車。ただなぜか鉄道は存在する。
- 500円玉
- 埼玉県庁の金庫室に保管されている1枚しかない
- 年貢
- 埼玉県知事はいまだに県民から年貢を取り立てている。
- テレビ
- 電気が通ったのでテレビも入ってきたが、庶民には手が届かない高級品で庄屋様の家にしかなく、夜になると村人がテレビを見に庄屋様の家に集まってくる。
- 所沢のあいさつ
- 「んだば」「まんずまんず」「ごきげんやっしゃ」
- 学校生活
- 東京の学校では都民度によってクラス分けが行われる。都民度の最上級はAクラスで、赤坂や青山あたりの在住者が入る。E組で田無市(現:西東京市)在住クラス。埼玉県出身者はZ組となり、校舎も都民のクラスとは分けられ、学校の隅に建てられた掘っ建て小屋となる。Z組の制服はモンペとゲートルと地下足袋。都民の校舎に入ることは許されない。
- 関所と通行手形
- 東京と埼玉の県境には関所があり通行手形がなければ通れない。埼玉県民はみんな一生に一度は花の都東京を見物したいと思っているが、なかなか手形が手に入らない。運よく手形を手に入れても都内で勝手な行動は許されず、三越へ行きたいと言っても「三越は都民の行くところだ。埼玉県民は星友へ行け」と言われる。無謀にも高級百貨店をうろつくと埼玉狩りに遭い、百叩きの上、埼玉に強制送還される。また埼玉県民は手形がないと東京の街を歩けない。
- 医療
- 埼玉県民は都民が利用する医療機関が利用できないため、夢の島にある埼玉県民専用の特殊診療所を利用する。学校の医務室も利用できるのは東京都民だけ。
- サイタマラリア
- 小型蚊・春日部蚊が媒介する埼玉の風土病。熱病で強い伝染力を持つ。症状としては高熱・発疹・下痢・嘔吐などで、手当てが遅れると死に至る場合もある。東京で発病者が出て「埼玉県民がこの辺に潜んでいるのではないか」と大騒ぎとなった。
- 警察組織
- 交番はなく、奉行所がある。
- 埼玉狩り
- 都内のデパートに勤める警備員は埼玉県民を発見するための特殊な訓練を受けており、時折抜き打ちで埼玉狩りを行い都民に紛れ込んでいる埼玉県民を狩り出す。
- 踏み絵
- 埼玉県知事の写真を踏めるかどうかで隠れ埼玉県民を発見する方法。一見滑稽のようだが、埼玉県民にとって県知事は「雲の上の人」で「普段は顔を見ることもできない」ので埼玉県民には踏むことができない。顔を見たこともないのに踏絵が成立する理由は謎である。
- 男子高校生
- 最新流行の慎太郎刈りに進駐軍放出の合皮ジャンパー。彼らは「マシーン」と呼ぶヤンマー耕耘機にまたがってさっそうとあぜ道を走る。その姿に所沢のギャルはあこがれる。
- 下着
- 女性の間ではワコールの下着がプレミア付きで売買されている。サイズが合おうが合うまいが関係ない。
- 茨城県
- 埼玉よりさらに奥地にあり、埼玉に出稼ぎに来て埼玉県民にこき使われている。埼玉での日当は1日50銭。気の弱い女性はその地名を聞いただけで卒倒する。
- 茨城に行く方法は奥秩父から常磐線の蒸気機関車で無人の荒野を三日三晩かけて走る。
- 県庁所在地・水戸市は人口千人に満たない寒村。水戸が市になったのは「日本地理の七不思議」とされる。一説には国土地理院に莫大な賄賂が贈られたとも言われているが、茨城県は貧乏なのでその説は否定されている。
- 茨城県では納豆しか産出しない。昔から米や他の農作物を育てようという試みはあったが、あまりにも土壌がやせているためうまくいかなかった。
- 食事は1日1回の納豆と水。茨城県民の夢は「死ぬまでに一度でいいから米のご飯を食べる」こと。
- その他
- 東京都民曰く「『埼玉』と言うだけで口が埼玉になる」そうである。
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