死刑存廃問題
(死刑廃止論から転送)
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ここでは、死刑存廃問題(しけいそんぱいもんだい)における存置派と廃止派の論争について解説する。
概要[編集]
死刑制度の存続・廃止をめぐっては世界中で様々な動きがある。今までに死刑制度を廃止した国、凍結した国も多くある中、中国のように死刑を積極的に行う国もあれば、北朝鮮のように国内唯一の糖尿病患者のGoサイン及び強制収容所によって限りなく人道に対する罪に近い死刑をしている国もあれば、サウジアラビアのように、石打ちなどの現代ではもはや逆に斬新な公開処刑を行う国もある。
そんな中、死刑の廃止を要求する条約が国連で決議されたが日本はこれに未加盟であり、未だに死刑を存置している。死刑を言いわたすのは裁判官だが、Goサインを出すのは法務大臣であり、法務大臣の考え方によって変動はあるものの、日本では年に 0 回から 5 回程度執行されている。日本を死刑廃止から退けたのは地下鉄サリン事件と言われている。日本では世論としては死刑存置が優勢だが、一方で死刑廃止を訴える団体なども存在し、論争を巻き起こしている。
論点と主張[編集]
存置派及び廃止派は以下のような論点において、学術的にも非常に有益な議論を交わしている。
- 社会契約説
- 存置派
- 社会契約説を唱えた人は死刑を認めているので、死刑を存置するべきである。
- 廃止派
- 社会契約説を唱えた人は死刑を認めていないので、死刑を廃止するべきである。
- 人権
- 存置派
- 死刑は人権の侵害ではない。死刑が人権侵害なら懲役も罰金も権利の侵害ですが?
- 廃止派
- 死刑は人権の侵害である。懲役や罰金とは訳が違う。それはそれ、これはこれ。
- 誤判
- 存置派
- 懲役でも取り返しはつかない。
- 廃止派
- 懲役なら取り返しがつく。
- 被害者・被害者遺族の感情
- 存置派
- 被害者または被害者遺族なら死刑を望まない人はいない。自分がその立場ならそうだろう?
- 廃止派
- 被害者または被害者遺族でも死刑を望まない人もいる。自分がその立場でもそうだろう?
- 犯罪抑止力
- 存置派
- 死刑は抑止力になる。シリアルキラーのように死刑になりたくて殺人する人は知らん。
- 廃止派
- 死刑は抑止力にならない。シリアルキラーにように死刑になりたくて殺人する人もいますが?
- 世界情勢
- 存置派
- 死刑を存置している国は沢山ある。廃止している国は少ない。
- 廃止派
- 死刑を廃止している国は沢山ある。存置している国は少ない。
- 経済コスト
- 存置派
- 死刑の方がコストが安く済む。無期懲役の方がコストがかかる。
- 廃止派
- 無期懲役の方がコストが安く済む。死刑の方がコストがかかる。
- 囚人の苦痛
- 存置派
- 死刑の方が苦痛は少ない。無期懲役の方が苦痛である。
- 廃止派
- 無期懲役の方が苦痛は少ない。死刑の方が苦痛である。