のうりん
『のうりん』は、白鳥士郎による反農協キャンペーンを目的としたプロパガンダ小説である。
概要[編集]
作者の白鳥士郎は、多治見市の零細農家の生まれであった。そして地元の農協は、そんな白鳥家を助けてくれるどころか、肥料・農薬・農機具などと高く売りつけ、かつ農作物は安く買いたたき、結局の所、白鳥家は破産においやられる(と、幼い白鳥士郎は認識していた)。白鳥士郎は貧窮の中で勉学に励み、金沢大学法学部を卒業し、名城大学大学院法務研究科を修了するに至る。だが白鳥士郎は弁護士の道を選ばず、小説家への道を選んだ。もちろんこれは、かつて自分たちを陥れた(と白鳥士郎が考えている)農協への復讐のためであった。
白鳥士郎は海洋冒険小説で一世を風靡(笑)したあと、今度は農業高校を舞台としたライトノベルを執筆する。だがそれは、ライトノベルの体裁を借りた、恐るべきプロパガンダ小説であった。これは1巻で「取材先に顔向けできない」とコメントしていることをみれば明白である。こうして『のうりん』が誕生した。
あらすじ[編集]
美濃田茂市に存在する農業高校、田茂農林は、百年の歴史を持つ伝統校である。地元の農協は、手を変え品を変え、学校に圧力をかけていくが、校長以下、気骨のある教員と生徒たちは、農協の悪どいやり方に、必死で反発していく。
登場人物[編集]
- 畑 耕作(はた こうさく)
- 声 - 浅沼晋太郎
- 主人公。
- 農業に憧れた両親に連れられて、都会から農村(愛生村)に引っ越したものの、両親は農業に失敗し、かつ母親は過労死するという過酷な過去を持つ。以来、父親は農業を放棄し他所に働きに出て、そのため耕作は中沢家に預けられ、父親とは何年も会っていない。これは農家から搾取し悪どく利益を稼ぐ農協の陰謀であるのだが、本人はそれに全く気づかず、健気に農協を支えており、それがかえって読者の涙を誘う。
- 木下 林檎(きのした りんご)
- 声 - 田村ゆかり
- ヒロインの1人。2年A組栽培専攻。東京で超人気美少女アイドルの草壁ゆか(くさかべ ゆか)として活躍していたが、突然引退して2年生の春に転入し、青田寮で耕作と同部屋になった。その背景には、アイドル時代に農協のCMに出演し、農協という組織が農家の事を顧みず、営利に走っているという現状を、まざまざと見せつけられた事があった。
- 中沢 農(なかざわ みのり)
- 声 - 花澤香菜
- ヒロインの1人。父親はかつて農協の組合長であり、同時に熱心なトマト農家であったが、農協組織内の陰謀によって組合長の座を追われた。農協は優れた才能を持つ農家の足を引っ張るだけの存在である事を、象徴する人物である。
- 過真鳥 継(かまとり けい)
- 声 - 羽多野渉
- 耕作の親友。かつて農協が勧める農薬で、母親が中毒死するという、過酷な過去を持つ。そのため農薬に頼らない農業と、農協への復讐に生きている。
- 作者自身をモデルにしたキャラ。田茂農林の歴史で最高の優等生という設定は、作者のナルシストぶりの反映である。
- 良田 胡蝶(よしだ こちょう)
- 声 - 井上麻里奈
- 耕作のクラスメートで、大地主のお嬢様。実家は農協に頼る事なく、自立した経営を行っている。農協に頼らない事で、かえって農家が豊かになるという設定に、作者の思いがこめられている。
- 各務原 幸子(かかみがはら さちこ)
- 「一人農協」の異名を持つ、農協の手先。主人公らの最大の敵として、その行く手を阻む。
- 戸次 菜摘(べっき なつみ)
- 声 - 斎藤千和
- 耕作のクラス・2年A組の担任教諭。愛称はベッキー。アラフォーに達するぴーであるにも関わらず若々しい容姿を保っている自称歌姫。イラストから察するに、アニメで林檎役になっている某声優がモチーフとなっていると思われるが、粛清されました。
- よく朝礼や職員室・果ては授業中に至るまでアーン♥♥な妄想を語りまくり、生徒からツッコミを受けることも数知れず。実はかつては農協職員で、過酷なノルマに追われた結果お局様として同僚等から敬遠された哀しい過去を持つ。そのせいか結婚に対する執着は並大抵を遥かに通り越した異常なもので、他人の婚約披露宴で禁句をこれでもかと呟いたり、元・婚約者候補を我が物にしようとモンスターに変身するくらいである。
農協[編集]

作中においては、農協がかなり悪どい存在として、否定的に描かれている。
例えば5巻は高山市が舞台となっているが、「周囲にほとんど建物が無いなかで、超巨大なビルが建っている」事から「農協はどれだけ金を持っているんだ!」として、農協が農民を搾取している様子が、象徴的に描かれている(念のため断っておくが、農協の建物が市街中心部から外れた地価の安い所に建っているだけであって、実際には高山市中心部には、これよりでかいビルがごろごろ建っている。高山市を管轄する現実の農協・飛騨農業協同組合は、経営難のため職員の給料カットを行ったほどである)。
8巻においては、名産の梨の病害の拡大に対して、農協が何の手も打たず、ただ傍観しているとされ、代わって田茂農林の生徒たちが行動に出た事が描かれた。そしてその生徒の行動に理解を示したのは、農協ではなく、新市長であったという結末になっている。
その他、農協が経営するスーパーマーケットで、田舎の住民の生活の支えになっている「Aコープ」が、作中では「生協である」と紹介されるなど、意図的な農協の功績の無視が行われている。
関連項目[編集]
- 銀の匙 - どちらが生徒の視野に立った農林牧畜アニメなのだろうか。
- 農業
- 林業
- 美濃加茂市 - 農協を悪役とする作中において、善玉として設定されている。
- りゅうおうのおしごと! - 同じ著者で、将棋の棋士に小学生のおにゃのこが住み込みで弟子入りするっての。
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先生、のうりんの原稿まだですか。 もう、先生だったらこんなのあっという間に仕上がりますよ。全国の読者も先生の秀逸な記事を待ち望んでるんですから、先生もこたえなきゃ。 よろしくお願いしますよ。 (Portal:スタブ) |
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来年のことを言うと鬼が笑う。
このページはいずれ生まれるであろう人物、いずれ設立されるであろう団体、いずれおきるであろう事件について取り扱っています。
故に多くの禁則事項を含むかもしれません。 |